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Business 2020.07.30

「Robotics Transformation(RX)」で変貌する建設業

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労働者の減少、技能者の高齢化、非接触な働き方の実現――。建設業界ではこれらの課題解消のため「RX:ロボティクス トランスフォーメーション:ロボット変革(Robotics Transformation)」が本格化している。

 建設業界は今、さまざまな課題に直面している。とりわけ、労働力不足は深刻で、日本建設業連合会(日建連)は、2025年には60歳以上の熟練技能者の大量離職が想定され、業界全体で約35万人もの労働力が不足するとしている。

 労働力不足、熟練技能者の高齢化と大量離職、さらには作業現場での生産性向上、人件費を含むコスト削減など、いわば「建設業界共通の課題」をどう解消するか。期待されているのが、建設分野におけるデジタル技術の活用だ。最近では新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、人と人とが直接触れ合わない「非接触」な働き方の実現も求められ、建設分野においてもデジタル技術の活用が本格化してきた。

 その中でも注目度が高いのがロボット技術だ。ロボット施工やロボットによる資材の運搬など、建設業界ではゼネコン各社を中心に「RX:ロボティクス トランスフォーメーション:ロボット変革(Robotics Transformation)」実現への取り組みが加速している。

ここ数年で本格的に取り組み始めたゼネコン各社

清水建設が自律的に稼働する建設ロボットを導入

 若年労働力の不足や熟練技能者の大量離職が懸念される中、ロボット技術の活用に比較的早い時期から取り組んできたのは、清水建設だ。同社が目指したのは生産性向上だけではなく、賃金改善や休日増加など、ロボットを活用することで働く人の待遇改善を図ること。2016年に、ロボットと現場で働く人がコラボレーションしながら工事を進める新システム「Shimz Smart Site(シミズ・スマート・サイト)」を構築。自律的に稼働する建築ロボットを開発し、現場における生産性向上と効率化を実現した。

 例えば、資材の水平搬送ロボット「Robo-Carrier」は、搬送する資材の選択と搬送先をタブレットで入力すると、資材を指定された場所に運搬する。レーザーセンサーがリアルタイムに空間形状を認識し、障害物などを回避できる。通常、建物内部の工事では、資材などは現場の作業員が設置箇所まで運んで取り付けることが多く、「作業時間の半分は物を運んでいる時間」と言われるほど効率化が課題だった。ロボットが自律して資材運を運びことで、現場の作業員をサポートする取り組みだ。
Robo-Carrier(出典:清水建設)

積水ハウスが「会話する施工ロボット」を導入

 建設現場での身体的負担の大きな作業をロボットが代替することで、現場で働く人とロボットがコラボレーションする取り組みも進んでいる。積水ハウスは、テムザックと共同で天井の石膏ボード貼り用ロボット「Carry」と「Shot」を開発。2体のロボットがAIで互いにコミュニケーションを取りながら、連携して作業を進めるのが特徴だ。「Carry」は天井石膏ボードの位置決定と運搬を担い、「Shot」はビス打ちを担う。

 ただし、作業の全工程がロボットで完全自動化されるのではない。まずCarryが施工箇所の正確な位置を採寸し、作業員に必要な石膏ボードのサイズを伝え、Shotには施工位置やビス打ち位置を伝達する。作業員が石膏ボードをCarryへ積載し、Carryが運搬して天井へ位置合わせして、Shotがビスで固定する。あくまでも作業員と2体のロボットとが協業することで、作業員の身体的負担を軽減し、精度の高い作業を実現しているのだ。
Carry・Shot|建築施工ロボット 天井石膏ボード貼りデモンストレーション(出典:テムザック)

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