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Business 2019.02.20

【若田光一が対談、宇宙利活用の旅】地上では得られないストレス環境に価値あり(1)

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自治医科大学学長永井良三氏と対談。バイオサイエンスにおける宇宙利用の意義とは?

 地球近傍軌道(地球低軌道)を民間企業や、研究機関が使うことで、何ができるのか。どのようなイノベーションにつながるのか。宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事・有人宇宙技術部門長で、宇宙飛行士の若田光一氏が、外部識者たちとの対談で探る。

 今回はその第2弾。JAXAきぼう利用有識者委員の委員長を務める、自治医科大学学長永井良三氏と、バイオサイエンスにおける宇宙ステーション利用の価値について議論した。

科学への興味につながった少年時代の体験

若田 永井先生は、宇宙に非常に関心が高いと伺っていますが、どのようなことがきっかけとなって、宇宙に興味を持つようになったのでしょうか。

永井 私は1957年に当時のソビエト連邦によって打ち上げられた、世界初の人工衛星スプートニク1号が夜空を飛んでいるのを肉眼で見たんです。打ち上げ直後から日本でも毎日、「今日は何時頃から人工衛星が見られます」という報道が繰り返されていました。私も朝4時過ぎに起きて、南の空から東の空に向かって飛んでいくスプートニク1号を見ました。

 その後も、スプートニク計画は犬を宇宙に送ったり世界初の有人宇宙飛行を成功させたりなど、当時世界中の人々の関心を宇宙に引きつけました。

 その時の興奮は、今でもはっきりと覚えています。まだ私は小学2年生だったのですが、結局そのことがきっかけとなって理工系の大学に進もうと思いました。

若田 私も永井先生と同じように、少年時代の経験が宇宙の興味につながりました。残念ながらスプートニク1号が打ち上げられた頃はまだ生まれていなかったのですが、1969年にアポロ11号が月面着陸を成功させた時はテレビで見ていました。

 当時5歳だった私にとって、それが宇宙への憧れを持つきっかけになりました。

永井 これは最近になって見つけたのですが、実はスプートニク1号が打ち上げられる2年前に日本で発行された小学生向けの理科の参考書に、既に人工衛星に関する話が載っているのです。当時はまだ、人工衛星を打ち上げることなど夢物語だったと思います。それなのに、その本には人工衛星の原理と宇宙ステーションや月面探索の想像図が紹介されていました。当時から宇宙という未知の世界は、子供たちの科学への好奇心を刺激していたんですね。

若田 そういったことが日本の子供たちの夢や希望を育てて、理科離れを防ぎ、将来の宇宙開発の技術力を高めていくことにもつながっていきますね。それは日本だけではなく、世界各国、特に宇宙開発において発展途上にある国にとっても大きく寄与することになるでしょう。

永井 宇宙と聞くと、とても遠いところにあるような気がするのですが、地上から大気圏までの距離って500kmくらいですね。地上に置き換えると東京-大阪間の距離なんです。

 宇宙飛行士ってそんなに遠くまで飛んで行っているのではなく、実は新幹線で3時間くらいで行ける身近なところに宇宙があることを子供に教えることも大切だと思います。

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