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Business 公開日: 2022.04.22

花王がAIで棚割り業務を60%削減 販売店と実証実験開始

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 花王が「棚割り」にAI活用を始めようとしている。スーパーやドラッグストアなどの限られた棚スペースの、どこにどの商品を置くかという「棚割り」。これが商品の売れ行きを大きく左右する。

【画像】Shutterstock
 棚割りは重要業務なだけに、花王の営業担当者一人当たり年間約44日間(のべ328時間相当)も棚割り業務に費やしている。しかし、棚割りだけが仕事ではない。生産性を上げることはできないのだろうか――。花王社員のためだけではなく、小売業界全体の生産性向上という課題解決につなげるのがAI開発の発端だったという。

 『AI自動拡縮棚割り』を開発しているメンバーにインタビューを行った。花王グループカスタマーマーケティング リテールマーケティング部門 リテールテクノロジー研究部 部長の金森哲也氏と、開発リーダーの奥村健氏に、開発時に感じていた課題や経緯、AI生成の手法など詳しく話を伺った。

棚割り時間の削減は小売業界全体の願い

【画像】花王・金森哲也氏
 花王では40年以上前から棚割りの研究を行ってきたという。その重要性を認識し、多くの人員と時間が費やされてきた。金森部長は「棚割りは重要で、負担が大きい」と話す。

 金森氏「花王の場合、当社営業担当一人当たり年間で2カ月相当の時間が棚割り作成に取られており、売り場当たり年間で数百の棚割りパターンを人が作成してきました。

 弊社内に該当する人間は1000人以上いますから、そのコストは膨大といえます。また、当社の担当者以外に小売店のバイヤーさんが作成することも。そうした多くの担当者に負担が掛かっていることに対して、私たちはもともと課題を感じていました」

 棚割りの作り方には、メーカーごとの戦略や意思が反映されている。さらに店舗の大きさにより、棚の面積や段数が異なる。棚割りには小売やメーカー、卸商社などが関係し、小売業界全体の負担も大きいという。

 金森氏「流通やお店の課題など、花王だけに限らず業界全体の課題を解決するためのツールとしてAI技術の開発を行うことにしました。現在、開発中の『AI自動拡縮棚割り』は、店舗ごとに異なる環境や前提条件を踏まえた上で、流通の戦略が反映された生産性の高い棚割りを自動生成するものです。販売店向けに無償で提供し、花王の社員でなくても使えます」

 『AI自動拡縮棚割り』の開発リーダー 奥村氏は「棚割りに掛かる全業務時間の60%を圧縮し、業務時間を年間20日間相当にするのが目標です」と意気込む。
【画像】花王・奥村健氏
 奥村氏「開発は2022年1月に始まったばかりで、今年の夏頃のローンチを目指しています。アルゴリズムの開発は2020年から開始して、すでにできあがっているので、あとは要件定義を行い、現場で使えるように順次システム開発を行っていきます」

AI設計のこだわり「人の正解にいかに近づけるか」

 『AI自動拡縮棚割り』の「拡縮」とは、ベースの主要パターンから応用して、棚の広い・段数が多い拡大パターン、棚が狭い・段数が少ない縮小パターンを生成することに由来する。まずは棚割りの「主要パターン」を人が作り、「商品採用」や「商品配置」の仕方をAIに学習させる。それを基に拡縮パターンを自動生成させるのだという。
【画像】花王
 「商品採用」とは、どの商品を入れ、どの商品を削るかの判断だ。限られたスペースの中で、新商品が発売されたり売上の芳しくない商品があったりすれば当然、入れ替えが必要になる。そこにどう優先順位を付けるかが、商品採用だ。

 「商品配置」とは、最適な商品のかたまりを作り、その位置と、かたまり同士の関係性を決めることだ。店舗の棚の広さと形状が異なれば、主要パターン通りには商品が収まらなくなる。人の目に留まる良い場所には、売れ筋の商品を置きたい(ゾーニング)。さらに、例えば同じ種類の洗剤同士はまとめて配置したい(グルーピング)し、そのかたまりのそばには、漂白剤のかたまりが目に入るようにしたい(配置)。そうした「かたまり」を維持しつつ、戦略的に配置させる必要がある。

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