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Business 2019.02.28

ARで列車の「窓」があなただけの観光ガイドに

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鉄道の旅がもっと楽しくなりそうだ。JR九州とNTTドコモがAR(拡張現実)を使った新しい列車内観光サービスの開発に取り組んでいる。

※ 列車の窓があなただけの観光ガイドに(写真提供:JR九州、NTTドコモ)
 乗客一人ひとりに向けた観光ガイドを列車の「窓」で実現できたら、移動時間をより楽しく、移動そのものをサービスとして生まれ変わらせることができるのではないか。そんな着想から新しいサービスが誕生しようとしている。

 旅行における鉄道は、単なる移動手段ではない。車窓からの景色、いつもの通勤電車とは違った雰囲気の車内、名物の駅弁……。かけがえのない時間と空間だ。ただ、都市部の観光に比べて、地方の旅は公共交通機関を使った移動が長時間になりがちである。海沿いや山間を移動する道中は、ぼんやりと過ごしたい人にはぴったりだが、退屈に感じてしまう人がいるかもしれない。

 そんなとき、列車が観光ガイドしてくれたり、疑問に答えてくれたりしたらどうだろう? 風景を眺めながら「あの山は何?」「あの建物は何だろう?」と思ったとき、調べてみると、案外、古い歴史や面白いエピソードがいくつも隠れていたりする。

 こうした新体感の列車内観光サービスを実現すべく、九州旅客鉄道(JR九州)とNTTドコモが、協業協定を結んだ。列車の窓を情報表示プラットフォームとして活用し、新たな旅行体験をもたらすことで、鉄道旅行の満足度向上を目指す。

 最初の取り組みは、風景に合わせた観光情報をAR(拡張現実)技術などを用いて車窓に表示し、タッチパネルや音声操作で必要な情報を得られるようにすること。併せて、利用客のスマートフォンやタブレット端末と連携して、列車降車時から目的地までの観光ガイドを提供する。

 2019年春、サービスの導入検証として肥薩線の人吉駅(熊本県)から吉松駅(鹿児島県)区間を走行する観光列車「いさぶろう」と「しんぺい」で実証実験を行う。具体的には、乗客にタブレット端末を貸し出して、車窓の景色に応じた歴史や、目的地の見どころ、地域の特産品などを紹介する。乗客のアンケート結果を通じて、より効果的な観光ガイドの方法を検討し、2020年中のサービス開始を目指すという。
実証実験を行う「いさぶろう・しんぺい」(出所:JR九州)
 実証実験ではタブレット端末を使用するが、ドコモは列車の窓を想定したディスプレイの開発を進めている。実際にどのようなサービスを実現できるのか、試作機を使ったデモンストレーションを公開した。

 試作機は、透過型有機ELディスプレイと視認性を上げるための黒いフィルターを重ね合わせ、強化ガラスで保護している。ベゼルに組み込んだ赤外線センサーでタッチ操作を認識するため、複数人による同時操作が可能。向かい合わせのボックス席に座ったときに操作しやすいよう、チューニングを施した。架空の路線・A駅から乗車し、B駅を通過、C駅で降車するデモンストレーションは次のような流れだ。

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