Lifestyle
公開日: 2018.11.07
バイクにもデジタル化の波 名モデル「ベスパ」も電化
大勢のファンを持つブランド「ベスパ」は、デジタルテクノロジーで駆動する。

リチウムイオン電池で電動モーターを駆動するベスパ・エレットリカ(写真=Piaggio Group)
コネクティビティとモビリティは相性がいいのだろうか。四輪の世界では、この二つはだいぶ近づいている。しかし二輪となると、「ワイルドでいこう」とばかりに、デジタルテクノロジーと無縁のモーターサイクリストは少なくない。

ただし、二輪ライダーの誰もがデジタルテクノロジーに否定的なわけではない。現在、二輪の電気化も急ピッチで進んでいる。例えばトライアルバイクの世界では「FIMトライアル世界選手権」に「トライアルEクラス」が設けられるまでになっている。7月21日から22日にかけての第2戦では、ヤマハ発動機の「TY-E」なる電動トライアルマシンで「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」から参戦した黒山健一選手が2位に入賞した。(写真はヤマハTY-EはCFRPモノコックのフレームに小型モーター(出力は非公開)を搭載している様子)

ヤマハTY-Eはヤマハ発動機の「エボルビング R&D」活動から生まれた先行的な開発車両という
ベスパに電気モーターが載った!
欧州発の最新ニュースは「ベスパ・エレットリカ」の発売だろう。中年読者には「探偵物語」で、もっと歳上の方々には「ローマの休日」で知られる1947年登場のイタリア製バイクに電気モーター版が追加され、10月に発売となった。親会社のピアッジオではもっと早い時期に発表していたが、「技術的問題」があるとして発売が遅れていたモデルだ。最高出力は4kWで、最大トルクは200Nmもある。
「エコ」と「パワー」という2つのモードに加え「リバース(後退)」が設けられているのがおもしろい。ピアッジオによると50ccバイクにパワーでは匹敵するそうだ。フル充電に要する時間は4時間で、約1000回の充電が可能。これは走行距離でいうと7万から8万キロに匹敵し、「約10年は使えるでしょう」とプレスリリースでは謳っている。交換時期になったリチウムイオンバッテリーは、それでも約80パーセントのキャパシティが残っているので、リサイクルして使うのに十分耐えるとされる。
「エコ」と「パワー」という2つのモードに加え「リバース(後退)」が設けられているのがおもしろい。ピアッジオによると50ccバイクにパワーでは匹敵するそうだ。フル充電に要する時間は4時間で、約1000回の充電が可能。これは走行距離でいうと7万から8万キロに匹敵し、「約10年は使えるでしょう」とプレスリリースでは謳っている。交換時期になったリチウムイオンバッテリーは、それでも約80パーセントのキャパシティが残っているので、リサイクルして使うのに十分耐えるとされる。

二輪でもスマートフォンの恩恵を受けることが多いためコネクティビティもかなり充実しているという(写真=Piaggio Group)
おもしろいのはクルマなみのコネクティビティを備えている点だ。スマートフォンとブルートゥース接続させることで、データのやりとりが可能になる。欧州ではスクーターは重要な通勤手段であることから、Eメールのやりとりや、電話による通話、ナビゲーション、さらにボイスコマンドシステムを使っての音楽の再生なども行えるそうだ。インターコムとイヤフォンを装備する専用開発のヘルメットで機能も拡張できる。
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