消費の多様化・個別化が進み、企業には、生活者の消費行動について、より深い理解が求められている。こうしたニーズに向けた、AIと生体情報を活用したインサイトマーケティングサービスが2019年4月に始まる。提供するのはNECとマクロミル。ライフログからターゲットの情報を分析するマクロミルのサービス「D-Profile」と合わせて展開する。


 マクロミルが保有する年齢、購買履歴、アクセスログといった生活者起点のデータのほか、脳波、視線といった生体情報を合わせ、それらをNECのAI技術で分析。生活者のニーズをさらに深堀りし「インサイト(消費者自身も自覚していない無意識の心理)」を発見する。アンケート調査や会場調査などでは見いだせなかった「生活者の無意識な反応や行動情報」を可視化し、企業は生活者のより深く理解したインサイトマーケティングや商品開発が可能となるという。


 従来、生活者の消費行動を分析する際には、性別や年齢、居住地域、家族構成、商品の売れ行き、生活パターン、SNSなどでの評判といったデータを組み合わせて類推してきた。ただこれらのデータは表面化している行動と生活者属性を突き合わせるだけで、インサイトのニーズを理解することは難しかった。


 同サービスの特徴の一つは、生活者の購買パターンをシミュレーションすることで、新商品や購買頻度の低い商品など購買量が少ない商材についても、約10万人規模での消費動向を推測する点。そのために、NECの顧客プロフィール推定技術を使って、生活者データ(購買データ)に不足している項目を補う。

サービスの概要(出所:NEC)

視線と脳波から生活者の“ホンネ”を明らかに

 2019年7月には、「生体情報を活用した会場調査サービス」を始める。マクロミルが実施する会場調査にNECの「遠隔視線推定技術」やセンタンの「脳波測定技術」を活用する。


 「遠隔視線推定技術」は、顔認証技術を用いて目頭や目尻、瞳など目の周囲の特徴点を正確に特定し、上下左右5度以内の高精度で視線方向を検知するもの。商品の陳列棚などにカメラを設置し、遠隔で視線の動きを推定する。これに、脳波をリアルタイムに計測する脳波測定を組み合わせる。これにより、「最初に商品のどこを見たのか」「どの商品と比較したのか」「それがネガティブ・ポジティブのどちらに働いたのか」といった商品選択過程における生活者のリアルな反応を把握する。


本記事は、日経BP総研とSansan株式会社が共同で企画・制作した記事です。
© 2019 Nikkei Business Publications, Inc. / Sansan, Inc.