自分で世界を変える時代。カンブリア時代の到来

そもそもカンブリアナイトを作ったきっかけはなんだったのですか?


新城:個人的な話になるんですが、昔、離婚したことがあるんです。そこに至るまでに、ものすごい閉塞感を感じていました。閉塞感って本当に最悪で、今日できていることもいずれできなくなるんだろうなとか、今日できないことはもう一生できないんだと思えてきて、未来が全然面白くなくなる。あの閉塞感を二度と味わいたくないと思ったんです。


 それで、どうすればいいんだろうと思って考えてみると、自分一人でできなければ誰かと手を組めばいいし、自分の能力に限界があるなら道具を使えばいいと気づいたんです。もちろん、道具を使いこなしたり、自分にできないことができる人と組むためには、自分自身が学び続ける必要もある。


 そう考えていくと、今日できないこともいずれできるようになると信じられるようになり本当にワクワクしてきて、未来に希望が持てたんです。


その気づきはどこから得れたんですか?


新城:何か1つの大きな出来事があったわけではなく、10年前くらいに全部がガラッと変わったんです。離婚をきっかけに、住む場所や、趣味や個人的な活動も、人との付き合いも、それまでの生活を全部かえたんです。働き方も当時は、ライターやプロデューサーとしてコンテンツを作る仕事をしていましたが、それも変えていきました。


 当時MOVIDA JAPANの代表だった孫泰蔵さん(現・Mistletoe ファウンダー)と出会い、初めて事業を作るという動きをしました。でも、これが全然分からなかった。それまでは仕事を作るというのは、営業をして仕事をもらってくることだと思っていたので、事業を作る、社会に新しい価値を創出するための座組みを考えるということが理解できていなかった。


 正直なところ、従来のものを全て絶ち、やり方を変える脱皮はすごく辛かったですよ。でも環境が劇的に変化することで自分自身も変化しました。自身の本質は変わっていないんですが、組む人や環境が変わると全てが変わるというのを実感しました。だから、カンブリアナイトも、来場者が一歩踏み出すきっかけになればと思っています。


カンブリアナイトが、人と人、人と道具を掛け合わせる場所になると。


新城:そう。今日できないことができる明日が来る、と信じられないと生きていて辛い。僕自身この考えを実践できるようになったら、もっと楽しくなると思っています。それに、この考えって結局、アライアンスとテクノロジーの活用とも言い換えられますよね。ミクロもマクロも、個人も企業でも同じなんですよ。


 メーカー企業だって、テクノロジーだけではなく、サービス化していくことの重要性も感じている。けれど自社だけじゃユーザーに届く最後の部分まで作るのが難しいこともある。サービスを作りっぱなしじゃなく、ユーザーの元に届いてから、どう活用され、どう影響を及ぼすか。その結果を基に次はどうお客さんにどう届けるか。


 それを「できる」領域の人たちと手を組んだり、カンブリアサイクルを使うことで可視化できれば、ユーザーの課題を解決するサービスになっていくんじゃないかなと思っています。