1998年の新聞の全面広告「ペプシを飲んで宇宙に行こう!」を覚えている方はいるだろうか?


 「選ばれた宇宙飛行士だけでなく、私たちも宇宙に行けるかも!」。そんな淡い希望を胸に「2001年宇宙の旅」を夢見て必死に応募してから今年で20年。何度、「いよいよ宇宙旅行が始まる!」と期待をかきたてられ、その分「またか」と失望を味わってきたことだろう。


 しかし、今度こそ本当かもしれない。10月初め、英ヴァージングループの会長であるリチャード・ブランソン氏が、グループ傘下企業が開発中の宇宙船が「数週間以内に有人宇宙飛行を実施する」と発言したのだ。

宇宙旅行に世界で約700人が申し込み済み

 商業宇宙飛行を目指すヴァージン・ギャラクティック社と日本での独占販売契約を結ぶクラブツーリズム・スペースツアーズの浅川恵司社長は、「今度こそ期待している。来年の宇宙旅行開始はあると思っている」と静かながら意気込みを見せる。


 その根拠を尋ねると、浅川氏は今年7月末に行われた第3回テスト飛行をあげた。米国カリフォルニア州で行われたヴァージン・ギャラクティック社の宇宙船スペースシップ2のテスト飛行で、過去最高である高度52㎞に達したのである。


 「これまで、ロケットエンジンを噴射したフライトは高度20~30㎞の成層圏までしか達していなかった。今回初めて成層圏を超えた」(浅川氏)


 スペースシップ2は6人の乗客とパイロット2人を乗せて、宇宙と地球との境界線である高度100㎞まで往復する宇宙船だ。飛行時間は約2時間で、約4分間の無重力状態を体験できる。旅行代金は1人25万米ドル(3日間の準備訓練費用を含む)。

2018年7月26日、米国カリフォルニア州モハベ砂漠で行われた宇宙船スペースシップ2のテスト飛行。42秒間エンジンを噴射してマッハ2.47で高度約52㎞に達した。(提供:ヴァージン・ギャラクティック社)

 浅川氏によると現在、ヴァージン・ギャラクティック社の宇宙旅行には世界で約700人が申し込んでおり、そのうち日本人は20人。最初に飛ぶ100人はファウンダーと呼ばれる。2005年に宇宙旅行が販売されるや否や、当時28歳で全額を払っていち早く申し込み、世界最年少ファウンダーの座を手にしたのが、当時日本IBMのシステムエンジニアだった稲波紀明氏だ。