“オフィス”。それは多くのビジネスの起点となる場所であり、さまざまなアイデアを産み育む重要な空間だ。雨風をしのげて机があれば仕事はできる、という考え方がある一方で、よりイノベーティブな場を生み出すことで、ビジネスシーン全体を刷新していこうと考える人々もいる。最新のデジタルテクノロジーは、私たちのワーキングスペースの未来に、どのような可能性を与えるのか。


 こうしたテーマについて考えるべく、DIGITALISTは1月31日、「Meets DIGITALIST どこまでアップデートできる? 未来のオフィスビル・街区」を開催。その基調講演で、建築・デザイン事務所noiz(ノイズ)を主宰するメンバーの一人、豊田啓介氏が、オフィスビルや街の未来、デジタル技術がもたらすインパクトなどについて語った。

「物質と情報の境界」がなくなる

(以下、豊田氏の講演)

 僕から皆さんに提示したいテーマは、簡単に言えば「物質と情報の境界の話」ということになります。


 テクノロジー、ITといえば扱うのは「情報」です。そして僕らはモノ、「物質」の世界に生きています。この2つは対義語として、相容れないものとして扱われる感覚がありますが、実務としてデジタル技術を扱っていると、実はこの2つの境界はどんどん曖昧になっていきます。モノとして扱っていたものが情報として動き始めたり、情報だと思っていたものがモノのように振る舞い始めたり。


 この2つは簡単に分けられないということが見えてくると、これは制約なのか可能性なのか、という問いも生まれます。僕自身は、これは大きな可能性であると考えていますので、そういったお話をできればと考えています。


本記事は、日経BP総研とSansan株式会社が共同で企画・制作した記事です。
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