ソニックガーデンでは、Remottyを開発・導入する以前から、テレビ会議システムやチャットなどを活用してリモートワークに取り組んでいたという。その際に課題として浮かび上がったのは、冒頭で紹介した調査結果でも挙げられていた社員同士による「コミュニケーションの活性化」だった。


 実際のオフィスで働いているように、テレビ会議システムをつなぎっぱなしにして、いつでも好きなタイミングで同僚に話しかけることができるような工夫も取り入れたが、かえってシステムの運用が煩雑になってしまった。オフィスを撤廃しようと試行錯誤する中で、リアルなオフィスに集い、何気なく会話すること、雑談することにも意義があることにも気が付いたという。


 そこでバーチャルオフィスを導入して、これらの課題を解決しようとRemottyを開発・導入。毎朝、社員がきちんとバーチャルオフィスに出社し、チャット機能で雑談などをしながら仕事を始めている。打ち合わせなどはテレビ会議機能を使って行い、その日の業務が終われば、社員は順次、画面上から消えて「帰宅」していく。現在では、リアルなオフィスの代わりにバーチャルオフィスへ出社することで、Remottyを開発・導入する以前にあったコミュニケーションの課題は解消されているという。


Remottyプロダクト画面
Remottyプロダクト画面

アフターコロナに変わる働き方、そしてオフィスの在り方

 先述したパーソル総合研究所の調査では、新型コロナウイルス感染症による緊急事態が収束した後も「リモートワークを続けたい」と意向を示した人は53.2%に達した。特に、20代と30代では6割を超えていた。リモートワークという働き方が比較的若い世代の従業員から支持されていることもあり、今後はリモートワークを導入する企業の割合が増えていくことが予想される。


 しかし、それと同時に、社員同士のコミュニケーション、業務の進捗管理や情報共有、社員の一体感の醸成など、すでにリモートワークの課題とされているものが、改めてその過程で浮き彫りになることも考えられる。


 バーチャルオフィスは、そのような課題を解決する一つの手段になり得るかもしれない。そして、これから訪れるアフターコロナ時代における新しいオフィスの在り方として定着していく可能性も十分に秘めていると言えるであろう。