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海外 公開日: 2021.12.23

Runwiseが大型資金調達でさらに前進、古い建物の運用システム最適化で気候変動対策に光

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▼ ニュースのポイント
①古い建物の運用システムを改善し、二酸化炭素排出量とコスト削減を実現する「Runwise」の取り組みが注目を集めている。
②エネルギー消費を賢くコントロールし、無理のない気候変動対策を実現。
③あらゆる建物への技術導入を目指す同社の事業展開に弾みをつける、1,100万ドルの資金調達が決定した。

遺産的ビル群が排出する温室効果ガスの削減へ

 SDGsなど世界で本格的に持続的社会を目指す取り組みが進み始めた今日、とくに気候変動対策は喫緊の問題として高い関心を集めている。

 電気自動車やソーラーパネル、風力発電などのクリーンエネルギーの技術開発は、一見して分かりやすい手法でこの問題にアプローチするが、よりユニークな手法で、また実はより大きな効果が見込めるかもしれない方法で、取り組みを始めるテクノロジー企業が注目されている。Runwiseだ。

 Runwiseは、街中にある商業ビルや住居用建物から排出される二酸化炭素量に着目し、そのエネルギー消費を自社技術を用いたスマートコントロール下におくことで、環境保護・気候変動対策効果と家主の運用コスト削減効果の両方を実現するソリューション提供を進めている。

 このRunwiseが米国時間の12月21日、1,100万ドルの大型資金調達に成功したことを発表した。Initialized Capital、Susa Ventures、Notation Capitalが主導し、NextView venturesほか数名のエンジェル投資家も参加している。ベンチャーキャピタルからの借入は、Bridge Bankによって提供されたという。

 Runwiseでは、この資金を基にさらに多くの建物へ技術導入を進めていく方針だ。



2022年には車10万台分のCO2を削減予定

 米国EPA(Environmental Protection Agency)の調査によると、同国が排出する温室効果ガスのうち、約13%が商業ビルや住宅用建物由来となっている。古いビルの地下にある、化石燃料を燃やすボイラーが非効率的な過去の形態のまま稼働していることなどが排出量を押し上げる主な要因になっているとみられる。

 今から10年以上前となるRunwise創業時には、この状況はより深刻で、二酸化炭素排出量の実に28%が建物から排出されており、その3分の1以上が古い技術でのエネルギー供給のため、完全に浪費されている状態だったという。

 そこでRunwiseでは、必要以上のエネルギー消費を防ぐための電池で動作するワイヤレスセンサーと、ビルのボイラーや暖房・給湯管理を行うコントローラーコンピュータのシステムを開発、これを導入することでビルの運用をより簡単に、また運用コストを大幅に低減しながら、二酸化炭素排出量の削減も実現できるようにした。

 この最新のスマートなハードウェア・ソフトウェアシステムの導入費用についても、ビルの運用コストが大きく低減されることから、9カ月足らずで回収でき、年間ではオーナーがむしろ利益を得られるようになっている。

 Runwiseは、これをもって気候変動対策のWin-Winアプローチとし、導入メリットを強調した。同社はこれまで資金調達もマーケティングも実施してこなかったが、米国最大の不動産オーナーや運営会社なども顧客とし、約4,000棟のビルに導入、そこでは30万人以上の人々が生活し、働いているとした。

 Runwiseでは、2022年に全国1万棟の建物における非効率的で時代遅れな運用を改善することにより、自動車10万台分に相当する二酸化炭素排出量の削減を達成する予定という。

 都市運営の基礎は、都市を構成する建物の管理・運営を担う人々から築かれる。Runwiseはこの発想から、既存ビルの運用方法を変え、都市をよりクリーンで健康的な、持続可能な世界へと根本的に変革しようとしている。

(画像はPixabayより)


▼外部リンク

Runwise プレスリリース
https://www.runwise.com/blog/

▼ 会社概要
Runwiseは、2010年に創立された企業。エンドツーエンドの建物システム管理運用プラットフォームを展開し、小規模オーナーから大手企業まで幅広い顧客を持つ。独自の熱コンピュータセンサーネットワーク、機械学習システム、専門家チームの技術力を組み合わせ、都市の二酸化炭素排出量の根本的削減に寄与する企業として注目されている。

社名:Runwise
CEO:Jeffrey Carleton
所在地:米国ニューヨーク州ニューヨーク 6th Avenue

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