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海外 公開日: 2022.09.22

Adobeが約200億ドルでFigmaを買収、共同デザイン作業は新たな時代へ

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▼ ニュースのポイント
①Adobeがデザインコラボツール大手のFigmaを買収すると発表した。
②Figmaの開発続行で、競合の「Adobe XD」からFigma提供へ移行か。
③Adobeの多様なリソースとFigmaの組み合わせでクリエイティブ領域の市場は大きく変化する可能性がある。

AdobeがFigmaの買収、統合を発表

 米Adobeは現地時間の9月15日、Webベースのデザインコラボレーションプラットフォーム大手、Figmaを買収すると発表した。買収額は約200億ドルで、現金と株式により実行される。すでに正式な合併・統合契約が締結されているという。必要な規制当局の承認・認可やFigmaの株主承認など、取引完了条件を満たした上での買収完了は2023年内が見込まれている。



 「Figma」は、複数人数で同時にアプリやWebページのUIデザインプロトタイプを作成したり、アイデアを共有したり、レビューを行うなどの共同作業が可能なツール。デザイン制作全般をブラウザ上で完結でき、チーム全員参加でのプロダクト制作をサポートする。

 豊富で拡張性の高い開発者エコシステムとインタラクティブなデザインの創出を支えるものとして、デザイナーのみならず、プログラマーやディレクターなど幅広い関係者から高い支持があり、大手企業で導入されてきた、今年7月には日本にも本格上陸している。Windows向け、Mac向けの各デスクトップアプリのほか、iOS向け、Android向けのモバイルアプリも提供されており、無償で利用を開始できる。

 Adobeでは、Figmaを吸収・統合することで、クリエイティビティと生産性の未来が再構築され、Web上での創造性の加速、製品デザインの進化が生み出されるとし、大きな市場機会と、顧客や株主、業界にとっての多大な価値が創出されていくだろうとしている。

 Adobeはこれまでにも多様な買収を繰り返してきたが、今回もこの大型買収により新たなカテゴリーを生み出し、先端技術を提供、クリエイティブ領域のグローバル・コミュニティを刺激しながら支援し、大きな存在感を放っていくものと見込まれる。

さらに生産性の高いユビキタスなプラットフォームへ

 Adobeには、「Figma」に競合するものとして、UI・UXデザインツールの「Adobe XD」があるが、こちらについては近年大きな変化がみられず、今回の発表でも今後について、とくに言及されていない。

 一方、「Figma」については、同社の共同創業者CEOを務めてきたDylan Field氏が引き続きチームを率い、Adobe傘下で開発を続けていくとされている。

 同氏も、Adobeの高い技術革新力と専門知識、中でも3Dやビデオ、ベクター、画像、フォントなどを活用することにより、ブラウザでのエンドツーエンド製品デザインを再構築、新たなツールや領域を生み出し、ユーザーがより高速で簡単にデザインを実行できる、高い生産性を持ったプラットフォームへと進化させていきたいとコメントしているため、既存のサービスを統合させつつ、Adobeとしては「Adobe XD」から「Figma」の提供に移行していくものとみられる。

 AdobeとFigmaは、個人とチームがより創造的で生産的となることを支援し、未来を支えていく情熱を分かち合っているとされ、両社の広範な製品ポートフォリオにより、統合後はブレーンストーミングや共有、クリエイティビティ、コラボレーションのための機能がより高度に結集され、世界の顧客ユーザーに提供されることになるという。

 具体的には、「Figma」のWebベースのマルチプレイヤー機能が、AdobeのCreative Cloudテクノロジーの提供を加速させ、さらに高い生産性を発揮、より多くの人が柔軟にアクセスできる、共同制作の容易な環境を実現していくことなどが挙げられた。

 また、AdobeとFigmaのコミュニティの組み合わせにより、デザイナーと開発者の距離がより縮まり、活発なコラボレーションが生じてくることも期待されている。

(画像はPixabayより)


▼外部リンク

Adobe プレスリリース
https://news.adobe.com/news/

▼ 会社概要
Adobeは、クリエイティブデザイン、ビデオ編集ツール、AcrobatPDFなどで知られるコンピュータ・ソフトウェア・テクノロジー企業。1982年に設立された。近年はクラウドソリューションを中心に、AIや電子サイン、NFTなどの技術提供も進めている。

社名:Adobe Inc.
CEO:Shantanu Narayen
所在地:米国・San Jose, California

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