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海外 公開日: 2023.04.03

Appleが金利・手数料無料の後払いサービスを米国で開始、より柔軟な決済方法を確保

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▼ ニュースのポイント
①Appleが自社初のBNPLサービス「Apple Pay Later」を米国でリリースした。
②利息や手数料は発生せず、6週間にわたる4回の分割支払いが可能になる。
③Walletアプリで管理、デビットカードに限定して健全な利用を促す。

「今欲しい」を支援

 Appleは現地時間の3月28日、米国において、同社初となる後払い決済(Buy Now Pay Later・BNPL)サービス「Apple Pay Later」の提供を開始したことを発表した。

 現時点ではプレリリース版での提供となり、米国内の一部のiPhone・iPadユーザーに対象が限定されているが、今後数カ月内には全対象ユーザーへの提供へ拡充される予定となっている。



 「Apple Pay Later」を用いると、ユーザーは購入した商品の代金を50ドルから1,000ドルまでの範囲ならば、6週間にわたり4回に分割して支払うことが可能となる。この間、利息や手数料が別途発生することはなく、無理・無駄のない返済が行える。

 管理はiOSのWalletアプリから可能で、利用状況をいつでも簡単に追跡、チェックし、返済していくことができる。利用は、iPhoneやiPadでApple Payの支払いに対応した加盟店でのオンラインとアプリ内購入が対象となる。

ユーザーの財務状況を基に設計、デビットカードで計画的に

 「Apple Pay Later」の利用を希望するユーザーは、まずWalletアプリ内で申込手続を行う。希望する借入額を入力し、「Apple Pay Later」の規約に同意、データを送信すると、簡単な審査がなされる。

 利用申込を受けたApple側は、ユーザーの財務状況データを基に無理のない健全な利用の範囲内であるか確認、承認するかどうか決定して結果を返す。なおこの審査はソフトクレジットプルで、信用度には影響しない調査であることがアナウンスされている。

 承認されれば、ユーザーはiPhone・iPadのアプリ会計時に「Apple Pay」を選択すると、「Pay Later」のオプションも表示されるようになり、これを選べば後払い決済となる。

 いったん「Apple Pay Later」の設定を行えば、ユーザーは購入時のチェックアウトフローで直接ローンを申し込むことも可能になるという。



 利用状況はWalletアプリに表示され、既存の全てのローン支払総額と、今後30日間の支払総額がすぐにチェックできる。カレンダー表示では30日間の全ローン支払期日を細かく確認可能、支払い記録や返済計画に役立てられる。

 支払期日が近づくと、Walletのアラートと電子メールによる通知が発出されるため、支払い忘れを防止できる。返済方法はデビットカードに限定され、利用時にWalletからこの登録が求められる。クレジットカード返済には非対応で、ローン返済によるユーザーの借金が増えることを防ぐとしている。



 「Apple Pay Later」は、プライバシー保護とセキュリティの強化を図って設計されており、これを用いた購入体験はFace ID、Touch ID、パスコードで認証され、各ユーザーの取引やローン履歴の情報は、マーケティングや広告のために第三者へ提供されるといったことはない。

 「Apple Pay Later」の提供と運用は、Appleの子会社であるApple Financing LLCが担当、信用審査と融資を行っていく。同社は今秋から「Apple Pay Later」のローンを米国の信用情報機関にも報告予定としている。これにより、ユーザーの全財務プロファイルに状況が反映され、貸し手と借り手の双方に有益な責任ある融資を促進させられるともした。

 提供はMastercardのInstallmentsプログラムを通じて行われるため、「Apple Pay」対応の加盟店は、「Apple Pay Later」向けに新たな導入対応をとる必要は全くない。

 「Apple Pay Later」はiOS 16.4とiPadOS 16.4に対応。

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

Apple プレスリリース
https://www.apple.com/newsroom/2023/03/

▼ 会社概要
Apple Inc. は米国の多国籍テクノロジー企業。iPhoneやiPad、Mac製品、Apple Watch、AirPodsなどの製品を開発、販売するほか、App Store、Apple Music、Apple TV+、iTunesなどにおけるデジタルコンテンツ販売、iCloudなどのクラウドサービスといった幅広いオンラインサービスも手がけている。GAFAの一角をなす企業としても知られる。

社名:Apple Inc.
CEO:Tim Cook/Arthur D. Levinson
所在地:米国・Cupertino, California

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