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海外 公開日: 2023.04.10

Fordがピックアップトラックとトレーラーの連結をAIで半自動化、安全で確実・効率的な牽引作業が可能に

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▼ ニュースのポイント
①FordがAI活用の新支援機能「Ford Pro Trailer Hitch Assist」を発表した。
②ボタン1つで自動的にトラックとトレーラーの連結を実行、高度な操縦技術も大声での誘導も不要。
③ディスプレイで確認しながら確実に実施、最大約20フィートで対応可能、同社「F-Series」に搭載予定。

難しい牽引連結の位置合わせをAIで支援

 Fordは現地時間の5日、ピックアップトラックとトレーラーの連結作業を、高度なAI技術で半自動化する新システム「Ford Pro Trailer Hitch Assist」を発表した。今後、同社の「F-Series」に搭載していく。



 トレーラーをトラックで牽引する際には、まず両者を連結させる必要がある。トラック側のヒッチボールを、トレーラーのヒッチカプラーの位置へ合わせるように操作し、うまく結合させるのは、慣れた運転操縦者でも難しい。

 サポートする誘導者が目視で確認しつつ、大声で指示を出しながら進めたとしても、すぐにうまくいくとは限らず、高度かつ面倒な作業となる。

 Fordの開発した業界初の新機能「Ford Pro Trailer Hitch Assist」は、この問題を解消するためのもので、簡単かつスピーディーに連結を叶える新たな制御システムとなっている。

運転者は画面で確認しながらボタンを押し続けるだけでOK

 「Pro Trailer Hitch Assist」は、リアカメラとコーナーレーダーを用い、ヒッチをトレーラーのカプラーにぴったり合うよう、トラックのスピードやステアリング、ブレーキを制御、最適な位置で停止させることができる。

 高度な機械学習技術などを備えたAIが搭載されており、最大約20フィートの距離で、ヒッチボールとトレーラー、ヒッチカプラーの位置を検出できるという。



 操作するトラック運転者は、車内に設置された大型のセンタースクリーンディスプレイに表示される様子を進捗状況として確認しつつ、専用のボタンを押し続ければよい。

 指示を受けるとシステムがコンピュータビジョンで各位置を検出、連結に最適な経路を導き出し、徐々にトラックをバックさせる。カプラーがヒッチボールより高い位置にあると分かれば、制御アルゴリズムが働き、ヒッチボールがトレーラーカプラーの真下になるよう、トラックを動かしていく。

 こうして、誰でも簡単に、一人でのスムーズな連結、牽引が可能となる。Fordは、この新機能をまず「F-150」、「F-150 Lightning」、新型Fシリーズの「Super Duty」に搭載した。

 開発に当たり、Fordでは大量のデータを収集、多様な地形や天候の中で、さまざまなサイズや種類のトレーラーを幅広く検出できるようにした。

 搭載されている超音波リバースパーキングエイドシステムは、操縦中に障害物などが検出された場合、運転者に警告を発し、どのようなシーンでも安全な連結制御が行えるようにしている。

 利用を通じ得られた画像データは、ソフトウェアアップデートを通じ、システムを改善するために使用される。なお、新機能の開発は、Fordの先進運転支援システムチームによって行われ、開発期間中に60件の特許を新たに同社が取得するものとなった。

 Fシリーズトラックには、すでに多様なドライバーアシスト技術が適用されているが、今回の「Ford Pro Trailer Hitch Assist」が追加されることで、よりスマートに使いこなせる車両になると期待されている。

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

Ford Motor Company プレスリリース
https://media.ford.com/content/fordmedia/

▼ 会社概要
Fordは、自動車の大量生産工程や工業領域の高効率な大規模マネジメント手法を生み出し、採用してきたことで知られる米国の自動車メーカー。近年は自動運転技術を含むモビリティ・ソリューションの開発も積極的に行っている。

社名:Ford Motor Company
CEO:Jim Farley
所在地:米国・Dearborn, Michigan

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