GoogleがDuoとMeetを統合、より進化したビデオ通話ツールの誕生へ

▼ ニュースのポイント
①Googleが「Duo」と「Meet」を統合し、新しいマルチデバイスサービスの構築を図ると発表した。
②進化した「Google Meet」として全ユーザーに無償提供、高機能化を進める。
③Gmailやカレンダーなどともつながった、さらにシームレスで便利なシンプルソリューションの提供を目指す。

DuoとMeetを統合、類似サービスの乱立を防ぐ整理推進

　Googleは6月2日、モバイル向けビデオ通話アプリ「Google Duo」と、ビデオ会議アプリ「Google Meet」を統合し、マルチデバイス対応の単一サービスへと進化させることを発表した。

　コロナ禍で増大したビデオコミュニケーションニーズを受け、Googleとしても積極的な投資を行ってきた2つのサービスだが、類似領域を対象とするものであることから、あらためて整理を図るものとみられる。

　「Google Duo」は、低帯域幅のネットワークで、エンドツーエンド、クロスプラットフォームの暗号化ビデオ通話を利用できるアプリサービス。Android向け、iOS向けのアプリがあり、最大32人のグループ通話、ファミリーモードでの落書き機能、エフェクト追加など多彩な機能を搭載、リンクだけでグループ通話の共有や参加も可能とする、使いやすい高品質な動画コミュニケーションツールとして親しまれてきた。

　一方、「Google Meet」は「Googleハングアウト」の置き換えとして誕生したビデオ会議アプリで、数百人が参加するような大規模リモート会議にも対応する。2020年に誰もが使えるツールとなり、さらに100以上の新機能や改善を導入して、ビジネス会議の安全な実施と生産性維持に寄与してきた。

　進化につれて、より直感的なインターフェースとなったほか、バーチャルな背景やエフェクト、ライブキャプション、自動ライト調整、ノイズキャンセリングといった機能を持つものになっている。昨今はビジネス利用だけでなく、ゲーム大会や保護者会、地域団体の会合など、世界中でさまざまに活用されているという。

　今回の統合では、今後数週間のうちに「Google Meet」の全機能を「Duo」アプリに追加し、ユーザーエクスペリエンスをアップグレード、今年後半には「Duo」の名称を「Google Meet」へ変更して、Google全社単一のビデオ通信サービスとする。

多様なビデオコミュニケーションを1つのコネクテッドソリューションで

　ユーザーは今後、都合の良い時間にビデオ会議の予約をスムーズに設定したり、ビデオ通話で任意の相手と即座につながったりすることが、ひとつのサービス上でできるようになる。

　電話番号やメールアドレスを用いて、友人や家族とビデオ通話をする機能、おもしろいフィルターや多彩なエフェクトの使用、メッセージ送信、既存デバイスを用いたGoogleアシスタントへの通話依頼など、「Google Duo」にあった機能は継続提供され、これまでの会話履歴や連絡先、メッセージについても、引き続きアプリに保存される。

　サービスの統合に当たり、ユーザーが新たにアプリをダウンロードしたり、データ移行を行ったりする必要はない。そのままの状態で、新たな接続方法、「Google Meet」でしか利用できなかった機能が使えるようになる。

　通話や会議時のバーチャルな背景カスタマイズや、都合の良い時間に参加できるよう、会議スケジュールを設定したり、会議中のチャット利用でより深いエンゲージメントを実現させる、コンテンツをライブ共有し、対話しながら利用したり、リアルタイムのクローズドキャプションでアクセシビリティを向上、参加率を高めるといったことが可能になるとされる。

　ビデオ通話の参加者上限数も、これまでの32人から100人にまで拡大され、Gmail、Googleカレンダー、Googleアシスタント、メッセージなど他のGoogle関連ツールとの統合も実現される。

　Googleでは、全ユーザーに快適につながる体験を構築・提供することをミッションに、ビデオ通話とビデオ会議にかかる技術をパワフルで使いやすい、シンプルな単一のコネクテッドソリューションにまとめたとし、新たなサービスが、あらゆるデバイスでの多様なシーンにおけるコラボレーション、体験共有を支援するものとして機能するよう、引き続き努めていくとした。

（画像はプレスリリースより）


▼外部リンク

Google　公式ブログ発表記事（プレスリリース）
https://cloud.google.com/blog/products/workspace/

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Google LLCは、Alphabet Inc. の子会社として、世界最大の検索エンジン運用をはじめ、クラウドコンピューティング、ネット広告、ソフト・ハードウェア関連など、多様なインターネットサービス・製品提供を手がける企業。米国の主要IT企業であり、GAFAとされるビッグ・テックの1社でもある。

社名：Google LLC
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所在地：米国・Mountain View, California