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海外 公開日: 2022.02.16

Intelがマイニング向けチップを開発中、年内にも出荷でBCの可能性を拓くものに

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▼ ニュースのポイント
①Intelがエネルギー効率の高いブロックチェーンアクセラレーターを開発中であることを正式に発表した。
②2022年後半にも出荷開始を予定している。
③効率を高め、持続可能な仕組みでブロックチェーンの可能性を最大限に引き出す。

ブロックチェーンエコシステムの構築へ積極関与

 Intelは米国時間の11日、エネルギー効率を高めたブロックチェーンアクセラレーターの開発を進めていることを正式に発表した。今年後半にも出荷開始とすることを予定しているという。



 ブロックチェーンは、暗号資産の文脈で注目されることが多いが、それ以外にも活用用途が広い。誰もが自らの作ったデジタルコンテンツやサービスの多くを所有し、有効活用する多様な可能性を秘めた技術だ。

 メタバースとWeb3.0の時代を前に、デジタル資産の保存、処理、取引の方法を根本的に変革する、コンピューティングの歴史上でも大きな転換点となるに違いないとみる向きもある。

 だがいずれにしても、今後の世界における計算性能のさらなる指数関数的向上、膨大な処理能力へのアクセスメリットを誰もが享受できる仕組み、摩擦なく大量の処理能力を利用可能となる手法が技術を支えなければ、その実用性や可能性が十分に引き出されることはなくなってしまうだろう。

 そのためIntelでは、エネルギー効率の高いアクセラレーターのロードマップを掲げ、これによりブロックチェーン技術の発展に貢献していきたいとし、オープンで安全なブロックチェーンエコシステム構築への積極的関与を、責任ある持続可能な方法により、推進していくと表明した。

膨大なコンピューティングパワー、エネルギーを必要とするブロックチェーンのデメリットを乗り越える!

 Intelも認めるように、ブロックチェーンでは膨大なコンピューティングパワーを必要とするものが多く、結果として膨大なエネルギー消費が発生し、環境負荷の問題が深刻化するという懸念点が残されている。

 そのため、顧客はスケーラブルで持続可能なソリューションを求めており、Intelでは、これに応えるべく、よりエネルギー効率の高いコンピューティング技術を大規模に開発することで、ブロックチェーンの可能性を引き出すことに注力しているという。

 Intelのラボでは、信頼性の高い暗号技術、ハッシュ化技術、超低電圧回路の研究などを数十年にわたり継続してきたが、この知見を活かす革新により、SHA-256ベースのマイニングにおいて、現在主流となっているGPUの1W当たり性能を1,000倍以上向上させたブロックチェーンアクセラレーターの実現が見込めるようになったと説明している。

 詳細は、今月開催される国際固体素子回路会議(International Solid State Circuit Conference・ISSCC)で明らかにされる予定だ。

 このIntel次期製品となる新チップでは、アーキテクチャを極小のシリコン片に実装できるため、現行製品の供給に対する影響も最小限にとどめられるという。

 持続可能性に関する目標を共有するメーカーらとすでに連携が決まっており、Argo Blockchain、BLOCK(旧Square)、GRIID Infrastructureといった企業が、この製品の最初の顧客になる。

 またIntelでは、こうした新技術をサポートしていくため、アクセラレーテッド・コンピューティングシステムとグラフィックス・ビジネス・ユニットの中に、カスタム・コンピュート・グループを新設、結成するともした。

 今後はこの新チームが、ブロックチェーンやカスタマイズしたスーパーコンピューティングなど顧客のワークフローに最適化して提供するカスタムシリコンプラットフォームの構築を担っていく。

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

Intel プレスリリース
https://www.intel.com/content/www/us/en/newsroom/opinion/

▼ 会社概要
Intelは、主にマイクロプロセッサやチップセット、フラッシュメモリなどの設計開発・製造・販売を手がける大手半導体素子メーカー。1990年代から今日に至るまで、世界トップの半導体メーカーとして業界の牽引役を担ってきている。中でもPC向けCPU市場におけるシェアは非常に高い。

社名:Intel Corporation
CEO:Pat Gelsinger
所在地:米国・Santa Clara, California

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