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マーケティング 公開日: 2022.10.11

BtoBでより効果を発揮する進化著しいデジタルマーケティングとは、それを学ぶ方法

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BtoBビジネスでは、デジタルマーケティングの重要性が注目されるようになってきた。現代の購買活動のほとんどが、デジタルと切っても切れない関係だからだ。また、重要度が増すにつれ市場規模もどんどん大きくなり、日々進化を続けている。そんなデジタルマーケティングを有効活用すべく、この記事では初めてマーケティングに携わる担当者に向けて、デジタルマーケティングの重要性や手法について解説していく。

【画像】Shutterstock

目次

種類が多く混同しやすいデジタルマーケティング

 デジタルマーケティングは企業やマーケターなど、立場 や役割によって目的が異なることから定義が違う場合がある。  ある企業では、デジタルマーケティング=Webマーケティングと 定義づけるのに対し、また別の企業ではデジタルマーケティングとWebマーケティングを明確に区別している。

 この記事では、マーケティングの中にデジタルマーケティングが存在し、デジタルマーケティングの一種として 、Webマーケティングがあるものとして、デジタルマーケティングの意味を紹介する。

デジタルを駆使した「デジタルマーケティング」

 デジタルマーケティングとは、インターネットやビッグデータなど、デジタルを駆使したマーケティング全般のことを指す。

 つまり、Web とデジタルサイネージ、メールとコンテンツ、動画CMとリアル店舗でのキャンペーンなど、さまざまなチャネルを組み合わせて、属性や嗜好から行動を予測し、コンバージョンまでつなげる仕組みを作ることともいえる。

 数値で明確に効果が現れやすいため、仮説・実行・効果検証のサイクルが簡単に回しやすいのが特徴だ。

Webマーケティングとの違い

 Webマーケティングは、デジタルマーケティングの中の一つの手法である。
デジタルマーケティングはリアルとWebの両方を扱うのに対し、WebマーケティングはあくまでWebのみで完結するものだ。

デジタルマーケティングの例
 サイネージ・テレビCM(リアル)→Web広告(Web)→Webページ(Web)→資料請求(Web)→インサイドセールスによる架電(リアル)→メール(Web)→Webコンテンツ(Web)→セミナー(リアル)→商談(リアル)→契約(リアル)

Webマーケティングの例
 Web広告(Web)→Webページ(Web)→資料請求(Web)

 上記の例では、デジタルマーケティングのコンバージョンは契約だが、Web内で完結するWebマーケティングのコンバージョンは資料請求である。

 もちろん、デジタルマーケターであっても、デジタルマーケティングのように認知から契約さらにはアフターフォローまで全体を見渡したカスタマージャーニーを描くことは重要だ。しかし、Webマーケターが一番注力すべきなのは認知から資料請求といった、営業にリードをパスすることなのだ。

インバウンドマーケティングとの違い

 インバウンドマーケティングとは、興味を惹くコンテンツをきっかけに顧客を呼び寄せるマーケティング手法のことだ。SNSの投稿、動画の公開、オウンドメディアの運用、記事広告などがインバウンドマーケティングに当たる。インバウンドマーケティングは上記をきっかけに、認知や資料請求・問い合わせにつなげる、プル型のマーケティングのことを指す。

 デジタルマーケティングやWebマーケティングの中に、インバウンドマーケティング戦略も含まれることがある。

リアルでは出会い人にアピールするために

 ここでは、デジタルマーケティングの特徴と目的を解説していく。デジタルマーケティングの施策は多岐にわたるため、目的や背景を正しく理解することが必要だ。

デジタルマーケティングの目的

 デジタルマーケティングの目的は、リアルでは出会えない人に自社製品を知ってもらい、資料請求などのコンバージョンにつなげることだ。

 趣味嗜好が多様化する現代では、昔と比べて大衆全員の印象に残る広告を出すのが難しくなっている。そこで、大勢に刺さるものより、個人の趣味嗜好に合った商品でアプローチしていく必要がある。

 デジタルマーケティングは個人に合わせたマーケティングを行いやすい。例えば、Web上の検索履歴に合わせた広告を配信したり、購入履歴からおすすめ商品をDMしたり、大衆に向けたマーケティングではなく一人に向けたマーケティング ができるのだ。One to Oneマーケティングを通して、コンバージョンさせることがデジタルマーケティングの一番の目的である。

働き方の変化や新型コロナ、注目される背景

 デジタルマーケティングが注目されるようになった背景には、働き方改革やワークライフバランスが叫ばれるようになり、無理な残業や休日出勤などを減らす動きが出てきていることがある。 営業現場でも例外ではなく、人手が足りないにもかかわらず、割ける人数・労働時間は減ってきているのだ。そこで、最小工数で最大限の結果を出す必要が出てきた。

 デジタルマーケティングは趣味嗜好や属性といったデータを活用し、購入の見込みがある顧客を割り出し、その顧客に合わせ適切なアプローチをする。必要な人に、必要なタイミングで、必要な情報を届けることで、購買行動は加速するため、業務の効率化と相性がよいのだ。

 さらに、新型コロナウイルスの影響で、対面での企業活動が制限されるようになった。デジタルを駆使してなるべく会わずにプッシュできるようになってきたのも、注目される背景の一つである。

 注目されているとはいえ、デジタルマーケティングを成功させている企業はごくわずかだ。顧客満足度が上がらず、成果を出せていない企業の担当者は、ぜひこちらの記事も参考にしてみてほしい。

代表的なデジタルマーケティング

【画像】Shutterstock
 デジタルマーケティングは日々進化しているため、無数の施策が存在している。ここでは代表的な五つの施策を紹介する。

種類1:Webサイト運用(ホームページ運用)

 一番の基本ともいえるのがWebサイト運用だ。今や、中小企業であっても自社のホームページを持つのは当たり前となっている。

 Webサイトといっても、コーポレートサイト、採用サイト、広告用LP、オウンドメディア、ECサイトなど、手法はさまざまである。広報活動に力を入れブランティングを確立させたい、中途採用を強化したいのでインタビューを掲載したい、Web広告を通して商品を購入させたい、見込み顧客が検索するキーワードで自社の記事を上位表示させたい、通販サイトを立ち上げたいなど、目的をはっきりさせ、適切なページを作成しよう。

種類2:SNSマーケティング

 BtoC向けの印象が強いSNSマーケティングだが、最近はBtoB企業でも使われるようになってきた。積極的に活用している企業では、メディアプラットフォームのnoteでオウンドメディアを運営したり、SNSで業界情報や有益な情報を発信しリード獲得につなげたりする例もある。

 Sansanが手がけるキャリアプロフィール「Eight」も、ビジネスSNSの一つとして利用されるようになっている。Eightはオンラインで名刺交換ができ、相手が異動や転職などがあってもデータを引き継がれる点が評価されているアプリだ。

種類3:メールマーケティング

 会社用のSNSを持っていない人もいるだろうが、仕事用のメールアドレスを一人一つ以上使用している人は多数ではないだろうか。BtoBではメールマーケティングは非常に重要なのだ。  

 メールマーケティングの種類は、ステップメール、シナリオメール、メールマガジンなどがある。ステップメールは階段のように見込み顧客の購買意欲を上げていく内容を配信するものだ。

 シナリオメールは資料のダウンロード、配信メールのクリックといった、見込み顧客の行動に合わせた内容のメールを送信していくもの。メールマガジン(メルマガ)は、属性や行動にかかわらず、セールやお知らせなどの情報を一斉に配信する手法である。

種類4:イベントの開催

 セミナーや展示会といったイベントの開催も、デジタルマーケティングの一つだ。イベント開催はオフラインが主流であったが、新型コロナウイルス感染症の影響でオンライン開催が増えている。オンラインなら移動時間がないため、仕事や打ち合わせの合間に気軽に参加しやすくなった。

 その一方で、リアルのほうが商談につながりやすいといった声もあるため、開催にはデジタルならではの工夫が必要だ。例えば、前日にリマインドメールを送る、資料をPDFで配布しておくといったことなどである。

種類5:マーケティングオートメーション(MA)ツールの活用

 MAツールは見込み顧客のWeb上での行動を可視化し、興味関心に合わせたメールや広告配信をすることで、コンバージョンを目指すツールだ。

 MAツールを導入すると、コーポレートサイトやオウンドメディアにトラッキングタグを埋め込み、資料請求をした人に対して、Web閲覧ページに合わせたメールやお知らせを配信、さらに営業に閲覧ページを知らせることで興味関心に合わせたアプローチができるようになる。

 最初からここまで取り組むのは難しいため、まずはメール配信を自動化し、開封やクリックデータをストックし、見込み顧客が関心あるコンテンツを見極めるところから始めてみてはいかがだろうか。

 現代のマーケティングはオフライン・オンラインの両方が重要だ。オンラインマーケティングについては、こちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてみてほしい。

デジタルマーケティングにおける広告施策

【画像】Shutterstock
 現在のデジタルマーケティングでとられている、代表的な広告施策を簡単に解説する。  デジタルマーケティングにおいて、適切に広告施策を実行することで、より認知拡大やコンバージョン増など、成果を上げることに寄与する。2000年代初頭に始まった施策から、今もなお進化し続けている施策まで多岐にわたっている。

種類1:リスティング広告

 リスティング広告とは、検索連動型広告ともいわれ、ユーザーが検索したワードに合わせて表示される広告のことだ。

 例えば、「デジタルマーケティング」と検索したら、デジタルマーケティングに関して解説している記事が検索結果に表示される。検索結果の一番目や二番目にMAツールやマーケティングセミナーなど、広告枠の表示があるはずだ。これがリスティング広告である。

 リスティング広告は検索に合わせて表示されるため、自社製品や関連ワードを知っている人に表示されやすくなる。よって、インターネット広告の中でも即効性があり、比較的コンバージョンに近い人に広告を当てやすいのが特徴だ。

種類2:ディスプレイ広告

 ディスプレイ広告とは、Google 広告やYahoo!広告など、バナー広告の総称だ。Webページやアプリの中に出てくる画像やテキストによる広告がディスプレイ広告と呼ばれている。中には純広告と呼ばれる、Webページの右側上部や記事下などを購入する広告もディスプレイ広告の一種である。

 ディスプレイ広告は画像や動画で訴求できるのがメリットだ。また、自社製品の関連ワードで検索しない人、興味関心が薄い潜在顧客に表示できる手法でもある。

種類3:記事広告(タイアップ広告)

 メディアやアプリの記事を買い取り、広告記事を書いてもらう施策のことだ。記事に「PR」や「スポンサード」など、広告であることを示さなければならないが、オウンドメディアや広告ではアプローチできないユーザーにアピールできる可能性がある。

種類4:SNS広告

 BtoBでもTwitterやInstagram、FacebookといったSNS広告の出稿が増えてきた。多くのSNS広告はディスプレイ広告のように画像や動画をつけて出稿されるが、上記した記事広告のように著名人やメディアのSNSアカウントを使用してPR投稿をしてもらう手法もある。こちらも、自社や自社商材を認知していない潜在顧客への認知度を上げるために有効な施策だ。

種類5:デジタルサイネージ

 電子機器を使った広告のことをデジタルサイネージと呼ぶ。電車の中やビルの上部分などで流されるCMは、通勤時間帯のサラリーマン、あるいは通学途中の大学生、東京在住の人といった、その時間・その場所にいる人に向けて流されるものだったが、最近では、カメラを通してAIが顧客の属性に合わせた広告を流す仕組みも始まっている。例えば、タクシー広告の場合は乗車した人がスーツを着たサラリーマンならBtoBの広告を、私服の人が乗車したらtoCの広告を流すといったものがそれになる具合だ。

デジタルマーケティングの今後

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 デジタルマーケティングは日々進化している。ポイントカードやアプリ、スマートフォンの位置情報といったビッグデータを使用したものや、先ほど紹介したタクシー広告のようにAIが目の前の顧客に合わせた広告を配信するものなど、One to Oneマーケティングの進化     は著しい。

 これらの話は大企業のものだと思われがちだが、中小企業でも競合に勝つためにはスモールスタートでも、デジタルマーケティングを推進していかねばならない時代となってきている。

デジタルマーケティングを学ぶには?

 デジタルマーケティングはまだ新しい分野ということもあり、突然任されることになり     慌てて勉強をしているという話もよく聞く。時代のニーズに合った的確なマーケティングを実現させるために、常日頃から以下のことを意識したい。

●    インターネットで他社事例を見てみる
●    日常生活で競合他社の事例を見かけたら、なぜこの施策を仕掛けたか、なぜ成功したかなどを自分なりに考察する
●    デジタルマーケティングに関する本を読む
●    セミナーに参加し、必要なら営業と話をしてみる
●    できる施策から実践し、成功や失敗要因を分析する

 BtoBマーケティングでは、企業規模やフェーズによって、取るべき手法が異なる。下記の記事では、BtoBマーケティングの詳細な解説と合わせ、名刺管理システムを確立したSansanがとった戦略についても記述している。マーケティング担当者なら、ぜひ一読してみてほしい。

営業活動のデジタル化に向けて

 デジタルマーケティングといってもその手法は幅広く、容易に結果は出せない。しかし、ユーザーが望むのは自分に合わせたマーケティングであり、デジタルマーケティングはそれが実現できる。

 営業活動のデジタル化に取り組みたい担当者に向けて、営業活動の二つのポイントという資料を用意した。デジタルマーケティングに向けて何かをしなければならないが、まったくわからない担当者には手助けとなるホワイトペーパーだ。

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