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マーケティング 公開日: 2022.10.14

サプライチェーンとは? 意味や具体例、管理の重要性について解説

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 近年、サプライチェーンという用語が注目を集めている。そこで本記事ではサプライチェーンの定義や意味、重要視される理由、物流・ロジスティックとの違いについて解説する。

【画像】Shutterstock

目次

サプライチェーンとは?

 サプライチェーンとは直訳すると「供給の連鎖」という意味であり、原材料が生産され加工され、製品化され配送されて消費者に届くまでの「モノ」の流れを指す。現在、ほとんどの商品は一社だけで生産されているわけではない。原材料を生産する業者、それを運搬する業者、運搬された原材料を加工する業者、出来上がった商品を販売する業者など異なる企業が連携することで商品がカタチになり消費者の下に届けられる。この一連の流れのことをサプライチェーンと呼ぶ。

 サプライチェーンが重要視されるのは、物の流れが滞ることが生産性の低下に繋がるためだ。例えば原材料の加工業者から組み立て業者までは問題がなくても、そこから小売業者までの効率が悪ければ、それぞれの倉庫にどんどん在庫が発生してしまう。

 また、需要が高まっているにも関わらず、生産者からの原材料が届かないことで、生産ができず欠品が続き顧客満足度が低下して機会損失が発生することもある。いくつもの企業が連携して生産を行うため、どこか一部が滞るだけで問題が発生してしまう。そのため、現在は日々変動する需要に合わせた生産が求められており、サプライチェーンの管理がより重要なものとなっている。

サプライチェーンの身近な具体例

 サプライチェーンについて理解を深めるため、具体的な例を以下に二つ紹介する。
コンビニエンスストアの例
 我々の身近な小売店であるコンビニエンスストアにおにぎりが並ぶまでの流れを考えてみよう。まず、おにぎりの原料である米、海苔、具の材料はそれぞれ第一次産業の生産者が作っている。生産者は農協や漁協などの中間業者を通して原材料を出荷し、コンビニが自社で保有または提携する工場に送られたあと、おにぎりに加工される。加工されたおにぎりは自社の配送網を使って各店舗に運ばれる。この一連の流れがコンビニのサプライチェーンだ。
自動車の例
 サプライチェーンには、グローバルなものも多く、日本の基幹産業である自動車産業は世界的なサプライチェーンを有している。多くの企業が原材料や、製造された各種パーツなどを海外から調達しており、製造ラインの多くも海外に存在する企業が多い。そのため国内とは違った事情や影響がサプライチェーンに起こることもある。

 例えば、全世界的な感染症の蔓延によって東南アジア諸国でも感染者が増加したため、他の機械製品同様、半導体製造工程の一部に影響が発生し、減産を余儀なくされた企業もあったのは記憶に新しい。このような動きを受けて、多くの日本企業が生産拠点を移動させたり、国内に回帰させる動きを見せたりしている。

サプライチェーンの三つの区分

 商品が生産から消費者の手に渡るまで、サプライチェーンには三つの活動が存在している。先に出したコンビニエンスストアの例で具体的に説明する。

1.購買物流

 購買物流とは原材料の生産から製造工程に運び込むまでの活動を指す。上記のコンビニの例でいえば、第一次産業の生産者が米や海苔や具の材料を出荷し、中間業者を介してコンビニの工場に納品されるまでをいう。「インバウンド・ロジスティクス」や「インバウンド・サプライチェーン」とも呼ばれる。

2.製造

 原材料を加工して商品を作る活動である。上記のコンビニの例では工場内で米を炊き、具を作り、おにぎりの形に形成して海苔を巻き、パッケージングして出荷するまでを指す。

3.出荷物流

 出荷物流とは加工された製品を出荷し、配送網を通じて小売店舗に搬入し、店頭に並べて最終消費者が手にするまでの活動を指す。上記のコンビニの例では工場から各フランチャイズ店舗へ配送し、店舗内で顧客に販売するまでを指す。「アウトバウンド・ロジスティクス」や「アウトバウンド・サプライチェーン」とも呼ばれる。

サプライチェーンマネジメントとは?

【画像】Shutterstock
 サプライチェーンマネジメント(SCM)とはサプライチェーンの全体最適化を指す。「部分最適の総和は全体最適にはならない」とよくいわれる。これはサプライチェーンのように複数のステークホルダーのリレーによって製品を作っていくような形態では、部分最適が全体の生産性向上に繋がるとは限らないということだ。

 例えば上記のコンビニの例でいえば、第一次産業生産者や農協・漁協がいかに効率よく原材料を作って出荷しても、コンビニの工場の生産性が悪ければサプライチェーン全体の効率は悪いままだ。サプライチェーン全体の効率を最適化するには、サプライチェーン全体でどこが最もボトルネックになっているのかを見つけ出さなければならない。このようにサプライチェーン全体を俯瞰し、効率よく管理していく取り組みをサプライチェーンマネジメントという。

物流やロジスティクスとの違いについて

 サプライチェーンマネジメントと合わせて「物流」「ロジスティクス」などの言葉が使われることもあるが、これらは似て非なるものだ。

 物流とは生産者から消費者へ、商品を移動する過程のことだ。単に商品を移動するだけではなく、商品の保管や包装、梱包なども含む。また、工場で製品を生産するまでに必要な原材料を調達する過程は「調達物流」、原材料を加工して製品を作るまでの工程を「生産物流」と呼ぶ。物流はあくまでも商品を移動する活動そのものを指しており、サプライチェーンマネジメントは、あくまでマネジメントであり、商品を移動する活動を効率化していく手法のことだ。

 ロジスティクスは、物流のプロセスを管理する手法のことだ。上記のように物流は調達、生産、流通を別のものとしている。ロジスティクスはそれらの各プロセスを統合し、一元的な管理によって効率化を促す試みをいう。サプライチェーンマネジメントとよく似た概念だが、対象範囲が異なる。ロジスティクスはあくまでも自社内の物の動きを一元管理する手法に過ぎない。それに対してサプライチェーンマネジメントは、複数の企業間や業界全体にまで範囲を広げた手法のこととなる。

 例えば自社の生産を効率化しようとしても、原材料を供給してくれる取引先や商品を小売店舗に運ぶ配送会社なども合わせて考えなければ全体最適はできないであろう。ロジスティックではそれができないので拡張した手法がサプライチェーンマネジメントなのである。

サプライチェーンマネジメントのメリット

【画像】Shutterstock
 サプライチェーンマネジメントと関連性が深い製造業を例にしながら、実施することで得られる三つのメリットを紹介する。

在庫の最適化

 サプライチェーンのような複数のステークホルダーがリレー形式で物を流していく形態において、全体の効率を上げ最適化するにはボトルネックとなっている要素を見つけて改善する必要がある。このサプライチェーンマネジメントを用いれば在庫の状況が可視化され、必要なものを、必要なときに、必要な分だけ供給されるよう最適化することができる。いわゆる「ジャスト・イン・タイム」である。

需要予測の精密化

 サプライチェーンマネジメントを利用すると、需要予測の精度を上げられる場合がある。なぜなら本質はデータの集約だからである。各プロセスからの情報を一カ所に集約して市場を分析し、精密な需要予測を可能とする。リアルタイムで情報が可視化できるため、急な需要の変化にもすばやく対応できる。

顧客満足度の向上

 商品の在庫が余ると経営を圧迫して品質が低下し、逆に欠品すると顧客が商品を手に入れられずクレームの元となるが、サプライチェーンマネジメントによって需要に合った生産をすれば、顧客満足度の向上につながる。まずクレームの原因となる事象を解消し、さらにサプライチェーンの全体最適を行うと、出荷までのリードタイムが短くなるため、顧客満足度の向上が期待できるのである。

サプライチェーンマネジメントでDX推進しよう

 サプライチェーンマネジメントは原材料の生産者から最終消費者に至るまでのサプライチェーンを可視化し、ボトルネックを解消して効率化を促すことだ。導入すれば在庫の解消や正確な需要予測、顧客満足度の向上などのメリットがある。

 また、サプライチェーンマネジメントはDX(デジタルトランスフォーメーション)の一つでもある。昨今は経済産業省が総力をあげてDX推進をしており、今後、DXを推進している企業と、していない企業では生産性の格差が広がっていくと思われる。それは購買、製造、出荷といった代表的な三つのサプライチェーンを有する製造業でも同様だ。製造業のDX推進には考えなければいけない前提と三つの戦略が存在する。詳しくは以下の資料をご覧いただきたい。

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