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人事 公開日: 2022.09.14

自社に合った勤怠管理システムが仕事の効率を大きく上げる、働き方が多様化する今だからこそ見直したい勤怠管理

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 昔から勤怠管理に利用されてきたツールといえばタイムカードだが、働き方が多様化した現代では勤怠管理にもDXによる効率化が求められるようになってきている。テレワークが普及し、そもそも会社に設置されたタイムレコーダーで記録するという作業も誰でもできるものではなくなった。そこで導入されているのが、デジタルな勤怠管理システムだ。本記事では勤怠管理システム導入のメリットや流れについて解説する。

【画像】Shutterstock

目次

勤怠管理システムとは?

 勤怠管理システムとは、出勤や退勤時刻の記録、休暇申請、シフト管理など勤怠全般の管理をデジタル化するITツールである。勤怠管理システムは時刻を打刻・申請するための記録システムと、それらを集計管理するための管理システムから成る。社員の勤怠情報は機密情報であるのでオンプレミス型の需要も依然として根強いが、近年ではテレワークの普及も相まって、セキュリティ機能を搭載したクラウドサービスの形態で提供されるケースが増えている。

タイムカードとの違い

【画像】Shutterstock
 昔は勤怠管理といえば紙のタイムカードの打刻が一般的であったが、近年それでは対応できないケースが増えてきた。なぜなら働き方が多様化してきたからだ。

 中でも勤怠管理に最も影響を与えたのは、新型コロナウイルス感染症のまん延によるテレワークの普及だろう。紙のタイムカードに打刻するには専用のタイムレコーダーが必要なため、テレワークでは別の手段で打刻する必要がある。一方で、勤怠管理システムはスマートフォンやPC、タブレットなどを使って打刻ができるため、テレワークでも出社でも同じシステムで打刻が可能である。

 また、紙のタイムカードは実際に出社していなくとも他人が打刻したり、改ざんが容易だったりする問題がある。しかし、勤怠管理システムであれば社員一人ひとりにIDが付加され、それと紐付いたスマートフォンやICカードなどで打刻するため不正しにくいという利点もある。

勤怠管理システムの機能

 勤怠管理システムにはさまざまな機能があるが、主に以下のような機能が付いている製品が多い。さらに、記録されたデータを簡単に集計、管理する機能も搭載している。
1.    さまざまな働き方に対応する打刻機能
2.    外出先からも申請承認ができるワークフロー機能
3.    打刻や承認忘れを防止する通知機能
4.    残業時間の集計機能
5.    超過残業を防止するアラート機能

勤怠管理システムを導入するメリット

【画像】Shutterstock
 勤怠管理システムの導入にはさまざまなメリットがあるが、ここでは特に注目すべきその一部を紹介する。

労務管理におけるコンプライアンスの徹底

 近年は政府が働き方改革を推進し、36協定  の規制が強化されるなど、企業の労務管理のコンプライアンスについて社会的注目が集まっている。36協定とは、正式名称を「時間外・休日労働に関する協定届」といい、法定労働時間を超える時間外労働や休日の勤務などを命ずる場合は、労働基準監督署に提出が義務付けられている届出のことだ。

 36協定の遵守のためには、残業時間が超過していないか、また、超過の恐れがないか、定期的にチェックする必要がある。多くの企業では各部門単位で管理職が社員の残業時間を管理しているだろう。勤怠管理システムを導入すれば、いつでも管理職がシステムの集計機能を用いて社員の残業時間をチェックできる。

集計ミスや不正の低減

 集計ミスや不正が発生しにくいのも勤怠管理システムのメリットである。勤怠管理と実態のかい離が発覚した場合にはコンプライアンス上の問題が生じるので、正確に記録できるのはメリットだ。勤怠管理システムは業務用のパソコンやスマートフォンとシステムとの連携によって管理するため、実態とのかい離や集計ミスが発生しにくい。

労務管理作業の効率化

 労務管理のためには社員の打刻や申請の他にも、管理職の承認や人事担当者の集計・計算などの作業が発生する。労務管理システムを導入すればこれらの作業を効率化できる。

 例えば社員の打刻・申請作業はスマートフォンやパソコンから手軽にできる。システムがクラウドサービスで提供されていれば外出先や自宅からでも申請可能である。これは管理職による承認作業や人事部による集計作業も同様であり、手作業による集計に比べて大幅に効率化が可能と考えられる。

勤怠管理システムの導入の流れ

 勤怠管理システムの導入は以下の流れで実施する。  システムの導入時の現場社員へのヒアリング不足によって負荷が増すような絶対に避けたい。また、導入後にもヒアリング時点では認識できていなかった問題点が出てくることも少なくないので、定期的な課題点の洗い出しが必須だ。

1.現状を把握する

 現在の会社の労務管理方法を洗い出し、整理する。管理方法や勤務形態、有給付与のルール、申請承認のフローなどを確認し、どのような課題があるかを事前に把握する。これは人事部や情報システムだけでなく、各部門の現場の意見をしっかりヒアリングすべきだ。既存の勤怠管理方法が現場にどのような負荷を与えているか、部門ごとに独自のローカルルールなどが決まっていないかも洗い出すべきだ。なぜならシステムを実際に使用するのは現場の社員たちだからである。

2.要件定義と選定

 1の結果を基に、どのようなシステムが必要か要件を決める。自社の勤務体系に必要な機能や、社員が使いこなせるかも重要である。勤怠管理システムはさまざまな製品がリリースされているので、ある程度の時間をかけて製品の情報収集も行う。導入するシステムを選定する際は必要な機能だけではなく、サポート体制の充実度や無料試用期間の有無、必要なコストなども踏まえて総合的に決める必要がある。

3.契約と導入

 2で選んだシステムの運営業者と契約し、導入する。多くのシステムでは初期設定が必要なため、自社の勤怠管理方法をシステムの設定に落とし込んでいく。設定をサポートしてくれるシステム運営会社もあるので上手く活用すべきだ。

4.社員に周知する

 導入や設定が終わったら社員にアナウンスする。新しくシステムを導入した直後はワークフローに混乱が予想されるため、マニュアルの配布や、問い合わせ窓口の設置などのサポート体制もしっかり構築すべきである。

5.運用と改善

 勤怠管理システムは導入して終わりではなく、運用中にも定期的に課題点を洗い出し、改善していくべきである。

勤怠管理システム運用の注意点

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 どんな優れたシステムでも故障や不具合が発生する可能性がある。したがって、操作方法などの平常時のマニュアルだけではなく、システムにアクセスできない場合にどのように勤怠管理を代替するか、そのイレギュラーな対応についてもしっかり検討し、周知しておくべきである。

 また、利用していく中でさまざまな疑問点や改善点が浮上してくると考えられるため、ユーザーである社員の声をすくい上げる体制を構築する必要がある。

勤怠管理システムの選び方のポイント

 勤怠管理システムの選定はどのような基準で行えばよいのだろうか。一般的には以下のようなポイントがある。自社にそぐわない勤怠管理システムを導入してしまっては、現場社員からの不満が上がるだけではなく、最悪の場合、勤怠の管理自体ができなくなってしまう場合があるため、よく吟味してから選びたい。

自社の勤務体系に合うか

 テレワークや時短勤務、フレックスタイム制、直行直帰など、特殊な勤務体系が存在する企業である場合、それらに対応できるかが最も重要なポイントとなる。

 例えば、打刻の方式一つとっても、勤怠管理システムにはさまざまな方式が存在する。パソコンからログインして打刻する方式や、スマートフォンに専用アプリをインストールして打刻する方式、カードリーダーにICカードをかざす方式などである。運用は社員の日々の打刻が基礎となるので、社員がスムーズに打刻できるような方式を選ぶ必要がある。

 社員の直行直帰が多い業態なのにも関わらず、専用のカードリーダーが必要なICカード方式のシステムを採用すれば、現場に直行した社員は打刻ができなくなる。このような業態の場合は個人のスマートフォンから打刻でき、かつ不正防止のために打刻時のGPS情報を記録するようなシステムが望ましい。

クラウドかオンプレミスか

 勤怠管理システムにはクラウド型とオンプレミス型が存在する。先にも触れたが、社員の勤怠情報は重要な機密情報であるため、自社でシステム管理を行えるオンプレミスで運用を検討する企業も依然として多い。

 しかし、オンプレミスのシステムは初期導入費用が高額で、試用期間が存在せず、運用がうまくいかない等リスクが高い  傾向にある。また、サーバーやハードウェアの運営費は自社で賄わなければならない。さらに、法改正などへの対応も自社で行う必要がある。

 したがって、特に経営資源が限られている中小企業では、クラウドサービスを採用するケースが多い。特に理由がなければランニングコストが低いクラウドサービスの製品から選ぶと良いだろう。

サポート体制や無料試用の有無

 先述したように、勤怠管理システムにおいてサポート体制の有無は極めて重要だ。なぜなら、導入直後には社内のワークフローの混乱が予想されるからである。利用している社員から問い合わせがあることを想定し、操作方法のサポートまでしてくれるサービスを検討するのが望ましい。

 サービスの運営会社によって、どこまでサポートしてくれるのか、有償なのか無償なのか、どのような形でサポートしてくれるのかが異なる。また、クラウド型の勤怠管理システムの中には導入時に「無料試用期間」を設けているサービスもある。無料試用期間とは、一定の期間、無料でシステムを使え、自社に合うかどうか確認できるサービスだ。ユーザー数や機能を制限した状態で無期限に試用できるサービスもある。これらの無料試用サービスを活用して自社に合うかどうか確認した上で導入すればスムーズに導入できる。

企業の特徴別おすすめの勤怠管理システム

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 勤怠管理システムの選び方のポイントについて解説したが、続いて企業の特徴別にオススメの勤怠管理システムを紹介する。主に職種や社員、拠点の数などを基準に、カスタマイズ性に富んでいるものが好ましいかどうか判断すべきだろう。

中堅規模以下の場合

 社員が数百名以下の企業の場合、職種の数も少なく、社員や拠点の数も限定的で、業務の対象範囲が限られるため、クラウドサービスの製品を検討すべきだ。特にクラウドサービスはコスト面で有利なため、経営資源の限られた中小企業や小規模企業に向いている。セキュリティや法改正への対応をサービス運営会社が対応してくれる利点もある。逆にオンプレミス型のシステムは導入やランニングコストが多大であるため、中小企業や小規模企業には向いていない場合が多い。

大企業の場合

 大企業の場合は、中規模以下の企業の場合とは逆に、カスタマイズ性に優れた製品を選ぶべきだ。なぜなら、大企業では多様な職種の社員が働いており、本社、工場、店舗など拠点の数も多く、自社独自のルールも多いからである。このような企業では既製品では対応できない可能性があるので、自社専用にカスタマイズされたオンプレミス製品も視野に入れるべきだ。ただ、近年では大企業の複雑な勤怠管理に対応できることを売りにしたクラウドサービスも出てきている。

現場作業員が多い企業の場合

 現場作業員  が多い企業の場合は、直行直帰やシフト勤務など多様な働き方に対応した製品を選ぶべきである。現場作業員が多い場合、1人の社員が複数の現場を掛け持ちしていたり、現場に人の出入りが多かったりするため、打刻忘れやなりすましなどミスや不正を防止する機能が付いている製品が望ましいだろう。また、スマートフォンではなくガラケーを使用している現場作業員もいるため、対応している端末についても十分に検討する必要がある。

高まる勤怠管理システムの重要性

 働き方が多様化する現代において、自社に合った勤怠管理システムの導入は経営の効率化にもつながる。自社に合ったシステムの導入は、労使双方にメリットがある。DXを進めるためにも、ぜひ導入を検討していただきたい。

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